仕事を知る

PERSON 01

A.O.技術系(化学系)

工業資材事業部 ベルト事業グループ 技術部
大学院 工芸科学研究科 高分子機能工学専攻 修了

2011年入社

“誰も正解を知らない”
という、ワクワク。

どうしてニッタへ?使ってくれる人に会いたい。

大学、大学院ではポリウレタンを専攻し、“アミノ酸を使った環境にやさしいポリウレタンの開発”というテーマで研究をしていました。学会などで他大学やメーカーの方に会ったりするうちに、私は、研究室にこもるよりも、自分のつくったものを使ってくれる人に直接会い、喜ぶ顔を見るほうが向いているのでは、と考えるようになりました。ニッタの仕事はユーザー企業に近く、いろいろな事業や製品づくりを経験できそうだったので、興味を持ったのです。

どんなふうに成長してきた?いちから形にする、
しんどさと、楽しさと。

研修を経て、テクニカルセンターに配属となり、2年間かけて1つの研究開発を行いました。手がけたのは、ニッタのグループ会社 ニッタ・デュポンでつくっている、半導体デバイス用の研磨パッド。半導体デバイスには、ナノレベルの研磨システムが必要で、その平滑性をさらに高め、生産性を上げるために、研磨パッドの素材を改良するという研究でした。大学と共同研究をして教授と相談したり、素材メーカーや、もちろん納入先となるグループ会社の技術者とも何度もやり取りをしたりしながら、開発を進めていきました。誰にも正解が解らない中で、いちから形にしていくのは、ワクワクしました。でも、思ったような成果が出ず、方向性が見えなくなって苦しんだ時期もありました。試作品を次々につくってみたり、評価方法から見直してみたりと、試行錯誤をくり返し、結果的には、これまで使ったことのない素材を使うことで、ブレークスルーができたのです。

現在の仕事は?“無理難題”に応えられるか。

入社4年目にベルトの開発部門へ異動。いま担当しているのは、自動改札機やATMの内部で働き、キップや紙幣、コインなどを搬送するベルトです。 昨今はATMなどの機器メーカーも海外展開に力を入れているのですが、東南アジアでは高温多湿でベルトがへたりやすかったり、寒冷地では低温で硬くなりやすかったりと、国内にはない課題がでてきます。そこで、開発のテーマは、海外の過酷な環境にも耐える性能を持つベルト。ゴムに混ぜこむ薬品を変えるのはもちろん、素材自体も見直しながら、何十種類、何百種類という試作品をつくり、これだというものを先方のメーカーへ持ち込み、テストしてもらいます。顧客からは「暑さと寒さ、両方に強いベルトを作ってほしい」といった、無理難題も(笑)。そうした声に応えて頑張っているうちに、複数の高い機能を持った新しいベルトの開発が、形になりつつあります。

これからどうする?やるべきこと、
やりたいことが、いっぱい。

ベルトの開発で得た経験を活かし、いずれは別の分野でも高性能な製品をつくりたい。各部署で私が関わった製品がヒット作になり、「これもアイツがつくったんだってよ」といわれるのが野望です(笑)。
顧客のメーカーへ行き、話をしていると、「そういえば、他にこんなことにも困っているんだよね」といった話がでてきます。そうした要望に応えてモノづくりをしていくのが、大変だけれど、おもしろいことなんだな、とわかり始めました。ニッタの技術者として、これからいっぱいやることがあるぞ、という感じです。

掲載している社員の所属や職種は、取材時のものであり、異動により変更になっている場合があります。