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キャリアを考える 社員のキャリアステップ事例 入社した社員は、5年後、10年後、どのようにせいちょうしえていけるか。実例をもとに考えてみましょう。

  • 顧客向けの製品開発 新事業の開発企画 森本 梓
  • ホースの品質保証部 ホースの製造部 中尾俊明
  • 製品開発 海外工場赴任 小野充昭
  • 技術部 海外の技術営業 有吉真宏
04 キャリアを考える社員のキャリアステップ実例

ニッタは現在、海外12カ国に17の子会社を展開している。
その中の1社、カナダのConnect Conveyor Belting社(CCB)は、
2016年からニッタグループに参加した、最も新しい海外関連会社だ。
白井則夫は、CCBのグループ入りと同時にカナダへ赴任し、副社長を務めている。
カナダに常駐する唯一の日本人であり、現地での責任者といえる存在だ。

工学部卒で技術者出身の白井は、いったい、どんなキャリアステップで、
今に至ったのだろうか。白井の話を聞いてみよう。

大学での専攻は機械工学で、研究はおもしろかったのですが、将来は研究の道に邁進 するというよりも、幅広い視野で多くの人に接しながら、モノづくりに携われる仕事がいい な、と考えていました。

一方、大学の時には、海外への興味が生まれました。バックパッカーとして東南アジアを旅した時、あちこちで親切にしてもらい、こうした国々や人々に関わり、役に立てる仕事がてきれば、と漠然と考えるようになったのです。

そんな思いを持っている中で出会ったのが、ニッタ。

気に入ったのは、海外でもモノづくりをしているところと、大きすぎず小さすぎず、という規模。仕事が細分化されすぎずに、モノづくりに幅広く携わり、やりがいを感じられるのではないか、と考えたのです。

入社後、技術者として約10年間、工業用ベルトの設計を中心に担当しました。

はじめは「ベルトを作るのは単純ではないか」と思っていたのですが、工場の技術部に持ち込まれてくるニーズは多種多様。「こんな重さのモノをベルトで運びたい」「こんな狭い場所にベルトを通したい」といった難しい要望に、素材や形状から考えて、試作して、テストして、応えていきます。難しい案件を最初から最後まで担当し、おもしろさ、やりがいを感じることができました。

国内の技術営業職も担当しました。より顧客に近いところで活動し、技術系の立場から顧客へ提案をしていくのです。工場でモノづくりをした経験を活かして、顧客に説明し、納得して購入してもらえた時には、喜びもひとしお。「モノづくりにも携わりながら、多くの人と接したい」という、望んでいた仕事ができるようになりました。

白井のキャリアは、奈良工場の技術者から始まった。

12年目から、海外の技術営業としてNitta Industries Europe(ドイツ) へ赴任。

工業用ベルトを、ヨーロッパ各国のメーカーへPRし、採用してもらえるよう働きかける仕事。特にドイツのメーカーには、職人気質の技術者が多く、一筋縄には行かないことも多かったのですが、お互いに“いいモノをつくりたい”という思いは同じ。粘り強く取り組んで、少しずつ成果を出せるようになりました。

はじめは言葉の壁もありました。それ以前も海外出張は多く、ある程度は英語を使っていたものの、駐在となると必要とされるレベルが違いますからね。

結局、ドイツには6年間駐在し、視野が広かりました。ヨーロッパの顧客メーカーもアジアに生産拠点を持っていたりするので、ニッタも世界の拠点のどこで作ってどう納品するか、といった視点が必要。グローバルにビジネスを考えられるようになったと思います。

ドイツにある海外子会社「Nitta Industries Europe GmbH」に赴任していた頃。

ドイツにある海外子会社「Nitta Industries Europe GmbH」に赴任していた頃。

入社後、約20年を経て、カナダのConnect Conveyor Belting社(CCB) へ赴任することになりました。

CCBは、オンタリオ州トロント近郊のミルトン市にある。
トロントの都市圏(ミルトン市も含む)の人口は約600万人でカナダ最大。
日系企業も多く進出している。(写真はトロントのダウンタウン)

CCBは、もともと、規模は大きくないものの、特徴のある製品づくりで評価を得ていたベルトメーカー。ニッタにはない技術を持っている会社で一緒に成長していく。それは面白そうだ、チャレンジしてみたいと思い、話を受けたのです。

マネジメント(経営)の仕事は、私にとっても大きなチャレンジ。今思えば、はじめは知らないこと、分からないことだらけでしたね。カナダの社員、そして日本の本社からのサポートがあって、なんとかやってこられた、というところです。

カナダの社員たちは、ニッタグループの一員になって、世界中のニッタの拠点や顧客にCCBの製品を供給できることを、「自分たちの可能性が広がった」と喜んでくれました。私も、彼らのやり方を尊重し、話を聞くことを大切にしています。それによって、ニッタとのシナジー効果を出せるようにしたいと心がけています。

「ワールドワイドミーティング」。ニッタのベルト事業部門で毎年、開かれている会議で、世界のグループ会社の経営に携わるメンバーが参加し、事業の状況と目標を語り合います。CCBも今年、「ワールドワイドミーティング」に初参加、世界のグループ会社の代表の前でCCBについて発表して、カナダの社員にも「われわれCCBの製品が他の拠点に出ていく」という実感を持ってもらえたと思います。

今後は、“CCB独自の技術による製品を、いかに世界に展開していくか”が、ニッタグループの中で求められます。

私自身、これまでよりもさらに責任ある立場で判断をしていくことが増えており、プレッシャーもありますが、一歩一歩成長しているという手応えも出てきました。これからも、カナダの社員たちと一緒に成長していきたいと考えています。

アメリカ・アトランタ近郊で開かれた
「ワールドワイドミーティング」に参加。

技術者から技術営業、そして経営者へ。 世界を視野に、仕事の幅を次々と広げ、 白井のチャレンジは続いていく。

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